相手と言い分が違うとき:違いが事実にあるのか理解にあるのかを先に分ける
大家、業者、ルームメイト、雇用主。物事が数週間にまたがれば、双方が覚えている内容は違ってくる可能性があります。そのときには決まった一連のやり方があり、相手が誰であるかは関係ありません。
まず、どの層で食い違っているのかを分ける
まったく異なる2種類の食い違いがあります。1つは事実です。何日だったか、いくらだったか、誰が言ったか。これは記録を調べることができ、調べ終われば通常そこで終わります。もう1つは理解です。同じ一言の意味について双方の認識が違うもので、これは記録を調べても答えは出ません。
まずどちらなのかを見極めてください。対処の仕方が逆だからです。事実の争いには記録を出し、理解の争いには認識を合わせ直す必要があります。後者を前者として扱うと、たいていは会話がこじれるだけです。
電話で処理しない
電話の問題点は、何も残らないことです。そしてあなたたちが今争っているのは、まさに「あのとき何と言ったか」です。もう一度電話で話しても、あとでまた記憶違いが起きるバージョンが1つ増えるだけです。
ですから文字に切り替え、書く前にまず自分のバージョンを自分のために書き出します。当サイト(賃貸サイト)には、大家とのやり取りはできるだけ文字で残すこと、それは対立するためではなく覚えておくためであることについての別の記事があります。この理由がいちばん実際的に効いてくるのが、この場面です。
書くときは「私はこう思う」を外す
確かめられる部分だけを書きます。日付、金額、誰がその場にいたか、どのメールに書いてあったか、です。相手の動機を推測したり、自分の気持ちを言い表したりしても結果は変わりませんが、メール全体の信頼性は下がります。
当サイト(賃貸サイト)には、通知の手紙を受け取ったときの返信の仕方についての別の記事があります。その記事の原則も同じです。事実だけを書き、相手を評価しないことです。
相手のバージョンをはっきり聞いてから、自分のバージョンを出す
「そちらの記録にはどう書いてありますか」のほうが、「あのとき確かに言いましたよね」よりもはるかに効果的です。前者は相手に手元の資料を調べさせ、後者は相手を守りの姿勢にさせます。
しかも、相手が調べて出してきたものが、そのまま問題を解決することもよくあります。あなたが忘れていたメールを相手が持っているかもしれませんし、相手が自分の記憶違いに気づくかもしれません。当サイトには、互いに同じ事柄について話しているかを確認することについての別の記事があります。その記事の「復唱」は、ここでも同じ手の延長です。
記録がそもそも存在しない場合
その場合は、他人のシステムから探し始めます。当サイトには、当時記録を残していなかったときに補えるのはどの種類かについての別の記事があります。「その出来事があったこと、何日だったか」は、通常まだ email、通話履歴、引き落としの記録の中に残っています。
探し終えてもなお照らし合わせられるものがなければ、今回を区切りにします。これからの一歩一歩をすべて文字で残し、メールには「以下は私のほうの理解です。違いがあれば教えてください」と明記します。
この記事の範囲
この記事で扱うのは、コミュニケーションと記録のうえでのやり方です。いかなる争いの是非も判断せず、いかなる権利・義務や賠償請求の手続きについても述べず、いかなる記録の効力も評価せず、法的助言にもあたりません。
権利や金額に関わる争いは、資格のある専門家に相談してください。
ポイント
食い違っているのが事実なのか理解なのかを先に分けます。前者には記録を出し、後者は認識を合わせ直す必要があり、混ぜて扱うと会話がこじれるだけです。電話では処理しないでください。争っているのは、まさにあのとき何と言ったかだからです。書くときは確かめられる部分だけを書き、推測と気持ちは外します。先に「そちらの記録にはどう書いてありますか」と尋ねてから、自分のバージョンを出します。記録が存在しなければ、他人のシステムから探し、今回を区切りにします。