事が起きたその場で何を残すか:4種類の記録が証明するのは同じことではない
物が壊れた、車を擦られた、荷物が届かない、相手が電話で何かを約束した。その場で残せるものは1種類ではなく、それぞれが証明することは違います。写真は状態を証明し、文字は言ったことを証明し、伝票は支払ったことを証明し、第三者の記録は時点を証明します。選び間違えた代償は、数か月たってから現れます。この記事では4種類を分けて、どんな状況でどの種類を残すべきかを説明します。
まず一言自分に聞く:あとで証明したいのは何か
この一言がほかのすべてを決めます。「そのときどんな状態だったか」を証明したいのか、「相手が何と言ったか」を証明したいのかで、残すものはまったく違います。ところが多くの人がその場で残すのは、必要な種類ではなく、いちばん手軽な種類です。
見分けがつかないときは、3か月後に誰かから一言尋ねられる場面を想像してください。その人は何を尋ねるでしょうか。その問いの答えが、いま残すべきものです。
- 実際にできること
- そのときどんな状態だったか → 写真
- 相手が何と言ったか → 文字
- お金を支払った → 伝票
- その日に確かに起きた → 第三者の記録
写真:状態を証明するが、証明するのは撮ったその瞬間だけ
写真はいちばん残しやすく、役に立たない形で残しやすいものでもあります。アップしかなくてどこなのか分からない、あるいはあとから撮り足していつのものか分からない、という形です。当サイトには、証拠として写真をどう撮れば役に立つのか、引きの1枚、アップの1枚、その日のうちに送ることについての別の記事があります。
写真は原因を証明できず、誰が引き起こしたかも証明できません。だから写真にはほとんどの場合、もう1種類を組み合わせます。その日のうちに写真を相手か自分あてに送ると、そのメールが時点を固定してくれます。
文字:言ったことを証明するので、覚えているうちに書く
電話で話がまとまったら、切ったあとにメッセージを1通送って内容を書いておきます。この一手間は1分もかからず、口頭のやり取りを記録のあるものに変えてくれます。当サイトには、互いに同じことを話しているかを確かめるために、復唱し、書き留め、一字一句照らし合わせることについての別の記事があります。
書くときは事実と時刻だけを書き、気持ちや推測は書きません。当サイトには、自分と相手の言い分が食い違うとき、違いが事実にあるのか理解にあるのかをまず切り分けることについての別の記事があります。違いが事実にあるときは、最初に送ったそのメッセージが決め手になります。
伝票:支払ったことを証明するが、何を買ったかを証明するとは限らない
カード利用の記録はお金が出ていったことを証明しますが、項目や条件まで示せるとは限りません。だから金額が大きいときや条件が複雑なときは、引き落としの記録に加えて、相手が発行した書面も残します。当サイト(お金のサイト)には、支払いの証明をどのくらいの期間、どの種類を残すかについての別の記事があります。
当サイトには、レシートに書かれた税金と各種の追加料金の読み方についての別の記事があります。読み方が分かって初めて、その1枚に自分が必要とする行が書かれているかどうかが分かります。
第三者の記録:自分では作り出せないもの
追跡番号、通話記録、入館カードの履歴、修理伝票、書留の記録。これらの価値は、自分が書いたものではない点にあります。ただし通常は保存期限があり、期限を過ぎるともう入手できません。
当サイトには、機関に記録を求めるときは相手の側の呼び名で伝えることについての別の記事があります。完全なものを求めるよりも、早く求めることのほうが重要です。完全なものはあとから補えますが、期限が切れたものは取り戻せないからです。
その場で残せなかったとき
よくあるのは、その場では対応することで手いっぱいで、あとになってから残すべきだったと思いつく場合です。このときは、補えるものと補えないものをまず分けて、取り戻せない半分に時間を使わないようにします。
当サイトには、そのとき記録を残していなかった場合、あとから補えるのは「起きたこと」であって、「そのときどんな状態だったか」は補えないことについての別の記事があります。だから次回の要点はこうです。状態にあたるものはその場で残し、それ以外はあとから補えます。
この記事の範囲
この記事は、4種類の記録がそれぞれ何を証明するのに向いているか、そしてその場での取捨選択について、やり方を書いたものです。いかなる記録がいかなる手続きの中でどんな効力を持つかも判断せず、証拠についてのいかなる機関や監督官庁の要件も説明せず、法律上の助言にもあたりません。
どの種類の記録が受け付けられるか、どのくらいの期間保存する必要があるかは、受け取る側が決めます。相手の正式な説明を基準にし、必要に応じて資格のある専門家に相談してください。
ポイント
まず、3か月後に誰かから何を尋ねられるかを自分に問います。その問いの答えが、いま残すべきものです。状態を証明したいなら写真を撮り、引きの1枚とアップの1枚をその日のうちに送って時点を固定します。相手が言ったことを証明したいなら、電話を切ったあとにメッセージを1通送り、事実と時刻だけを書きます。支払ったことを証明したいなら、引き落としの記録と相手が発行した書面の両方を残します。前者では項目を示せないからです。第三者の記録の価値は自分が書いたものではない点にありますが、保存期限があるので、完全なものを求めるよりも早く求めることのほうが重要です。その場で残せなかった場合は、補えるものと補えないものをまず分けます。状態にあたるものは補えず、それ以外はあとから補えます。